ドリーム50

ドリーム50はいつ発売された?

ドリーム50はDOHC4バルブ搭載の名車として名高い『CR110カブレーシング』の復刻モデルです。
R110カブレーシングは1962年に製造されたが復刻版となったドリーム50が登場したのはその35年後となる1997年である。
1960年代からバイクを追いかけてきた人にとっては高額過ぎて手が出せずに諦めてしまった名車が、復刻モデルとして手が届く価格で登場したら誰だって驚くだろう。

この1997年についても軽く触れていく。
1997年は映画の『タイタニック』が大ヒットした年であり、篠塚建次郎がダカールラリーで日本人初の総合優勝を果たした年である。
他にも世界で大ヒットすることになるポケットモンスターが大暴れする年であり、たまごっちのブームもあった年なのだ。
平成の時代を駆け抜けた人達にとってこれらの出来事を提示されたら懐かしくなるとともに、ある程度の時代背景が脳裏に思い浮かぶことだろう。

CR110カブレーシングについて

ドリーム50について知るにはやはり元のモデルであるCR110カブレーシングについて語らないといけないだろう。
こちらのCR110カブレーシングも名車として名高く、『CRヒャクトー』とか『カブレーシング』という愛称がある。

このCR110カブレーシングはなんと言ってもMotoGPの50ccクラス(今はない)を制覇するべく誕生したバイクであり、世界GPのデビュー戦で堂々の9位入賞、国内デビューとなった5回目の日本モーターサイクルクラブマンレースではなんと優勝を果たすことになった。
2ストエンジン搭載車が猛威を振るっていたクラスでDOHC4バルブ単気筒のエンジンを搭載して善戦し続けたその姿は今でも脳裏に焼き付いている人は多い。

名車と呼ばれる理由

こういった歴史あるCR110カブレーシングの復刻版として誕生したドリーム50は当時精密機械と評されたエンジンや乗りやすさ、扱いやすさを見事に再現しつつもバージョンアップしていることだろう。
しかもドリーム50は最新の足回りを与えられた復刻モデルでありながらも手が出しやすい32万9000円という価格であったのも名車と呼ばれる大きな要因となっている。

「本当にこの価格で大丈夫?」と思ってしまうようなお手頃価格で当時の夢の再現バイクを入手出来てしまうのは望外な喜びとなったのだ。
ただし、こういった感想を抱いたのは過去の歴史を知っている方々で50ccの価格だけを見てしまうと多くの方々から高いと思われてしまい販売台数はそこまで増えなかった。

人気がありすぎてワンメイクレースも登場

歴史を知る方には「本当にこの価格で大丈夫?」と思ってしまうような価格故に飛びつく人が現れ、購入した人達の満足する声があちこちから沸き上がってくるといつしかそれらが結びついて輪となり壮行会やワンメイクレースにまで発展することになった。
当時の憧れから乗り回す中高年の方々から乗りやすさや独特な魅力を感じた若い人達まで乗り回すことになったドリーム50はサーキット走行会やワンメイクレースが色々と開催されることになる。
1999年の新規排ガス規制に引っかかり生産終了となってしまったがやはり惜しまれる。