モンキー125

バイク フロント

開発背景について

1961年に多摩テック(遊園地)の乗り物「Z100」として登場したのがすべての原点だ。その後、輸出モデルを経て、1967年に初代「モンキー」(Z50M)として国内で市販が開始され、半世紀以上にわたり愛され続けてきた名車である。しかし、厳格化する環境規制の波にはどうしても抗えず、惜しまれつつも一度はその輝かしい歴史に幕を下ろすことになった。

そんな中、世界的なファンバイク需要の高まりを受け、2018年に原付二種となる125ccモデルとして劇的な復活を遂げたのである。より力強くスケールアップして蘇ったモンキー125は、かつての熱狂を知るベテランから新たな世代まで、多くの人々の心を再び掴んで離さない圧倒的な存在となったのだ。

伝統を受け継いだデザインについて

排気量が増えて車格が大きくなっても、初代から愛され続けてきたアイコニックな台形シルエットは見事に継承されているのだ。丸型にデザインされた最新のLEDヘッドライトや、座り心地を追求した分厚いシート、そして美しく輝くクロームメッキのパーツ群が、レトロな愛らしさを醸し出している。

さらに、ワイルドな印象を与えるマフラーや、足元を引き締める極太12インチタイヤを採用したことで、愛嬌の中にも現代のタフな逞しさが同居する唯一無二のスタイリングを生み出したのである。往年の50ccモデルの面影を色濃く残しながらも、ただのノスタルジーに留まらない洗練された造形美は、当時のホンダのデザイナーたちが心血を注いだこだわりの結晶であると言っても決して過言ではないだろう。

余裕を生み出す走行性能について

エンジンにはグロム系の空冷4ストロークSOHC単気筒エンジンをベースに採用しており、125ccクラスの中で扱いやすさや、トコトコ走る楽しさに振ったスペックとなっている。当初は4速ミッションであったが、現行型では5速ミッションへと変更され、より細やかなギア選択が可能になったのは記憶に新しい。

これにより、ストップアンドゴーの多い街乗りから長距離のツーリングまで、驚くほど余裕のある走りを実現したのだ。また、フロントにはスポーツバイク顔負けの剛性を持つ倒立フォークを採用しており、極太タイヤとの相乗効果によって直進安定性や乗り心地の良さも劇的に向上している。50cc時代の手軽なコミューターという枠組みを打ち破ったモンキー125の走りは、日常の移動の中でも、ライダーに等身大で操る純粋な喜びを与えてくれるのである。