Tenere700

オフロード

2020年に発売されたXT600テネレの新モデルとして登場したTenere700。テネレシリーズの最新バイクについて書いていきたいと思う。

Tenere700の特徴

Tenere70は、689cc水冷並列2気筒エンジンを搭載したアドベンチャーモデル。車体はTenere700専用のダブルクレードルフレームを採用した新設計で、さらに前後フルサス、フロント21インチ、リア18インチのホイールを採用し、本格的なオフロードにも対応している。電子制御面はABSを搭載するのみで、アドベンチャーバイクとしてシンプルな仕様になっているのだ。
シート高875mmのフラットシートとタンクのバランスを調整し、ライティングポジションを自由に取れるようになっている。さらにライティングポジションの位置を最適化し、疲労度の低減も実現した。ヘッドライトが4眼LEDも特徴的だ。優れたデザイン性から、JIDA(公益社団法人日本インダストリアルデザイナー協会)のデザイン賞「JIDA デザインミュージアムセレクションVol.22」に選定されている。これは ドイツのデザイン賞「iFデザインアワード」「Red Dot Award:プロダクトデザイン2020」に続く3つ目の受賞だ。
メーカー希望小売価格は126万5,000円(税込)となっている。

テネレの歴史

1983年に販売されたXT600テネレは、アフリカの砂漠を舞台にしたパリ・ダカールラリーを制したXT500をベースにしたバイクだ。テネレとは現地トゥアレグ族の言葉で「何もない場所」という砂漠を意味する言葉である。30リットル入りの燃料タンクと、キックオンリーのOHC4バルブYDISを装備したモデルで人気となる。86年のマイナーチェンジではセルスターターを装備。1988年に後継モデルのXT600Zテネレは、長距離走行時に疲労を軽減するハーフフェアリングを装備し、以降のモデルはすべてハーフフェアリングを装備することになった。
その後、1989年にXTZ750スーパーテネレ、1991年にXTZ660テネレ、2010年にXT1200Zスーパーテネレへと引き継がれていく。しかし、これらは輸出仕様のみだった。
そのためか、XT600テネレやXTZ600テネレはネットでも中古でのデータがなかった。買取価格はXT600Zテネレが19万8,000円だったので、状態のよいものはそこそこの価格がするだろう。